透過電子顕微鏡で同位体を見わける
\研究者にきいてみた!/
透過電子顕微鏡で、1~4原子というごく微量の同位体元素を検出する技術
幅広い分野での活用が期待される技術。しかし、なかなか専門的で難しい…。
ナノ材料研究部門 電子顕微鏡グループの(撮影は横顔だけで…というシャイな)千賀 亮典主任研究員に、単刀直入に聞きました。
Q.今回の技術、どんなところがスゴいんですか?
A.従来の透過電子顕微鏡でも、炭素と酸素、つまり元素の違いは見わけられます。でも、炭素12と炭素13のように同じ元素の「同位体」を見わけることは不可能でした。従来方式では同位体の差=中性子の数の違いを区別できないからです。
それができるようになったというのがスゴいんです!
Q.今後どんな役に立つんでしょう?
A.物質の一部を同位体で置き換えた同位体マーカーは化学反応の追跡などに広く活用されています。
ただ、現時点では、
- 目に見えるようなスケールで
- 反応の前後だけを調べる
という使われ方がほとんどでした。
それが今回の技術を使えば、
- 従来よりもはるかに細かく
- 反応途中の様子まで追える
ようになります。
材料科学・生物学・創薬・年代測定など、同位体マーカーが使われている研究の精度が一気に高まる可能性があります。
補足(2026年1月20日):当該装置は国立大学法人大阪大学産業科学研究所に移設、稼働中である。